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ビタミンD不足の症状と原因を薬剤師が解説


【監修】先生薬剤師
本記事は現役薬剤師が監修・確認しています。

ビタミンD不足の症状と原因を薬剤師が解説

「最近、疲れやすくなった」「なんとなく骨が気になる」「日中にだるさを感じる」——こうした漠然とした体の変化に悩んでいる方は多いのではないでしょうか。その背景のひとつとして注目されているのが、ビタミンDの不足です。

本記事では、現役薬剤師の立場から、ビタミンDが体にとってどのような役割を持っているのか、不足するとどのような変化が起こるのか、そして日常生活でできる対策について、科学的根拠をもとにわかりやすく解説します。

目次

  • ビタミンDとはどのような栄養素か
  • ビタミンD不足で現れやすい体の変化
  • ビタミンD不足になりやすい原因
  • ビタミンDを食事や日光から補う方法
  • サプリメントを活用する場合の注意点
  • 薬剤師からのワンポイントアドバイス
  • まとめ

ビタミンDとはどのような栄養素か

ビタミンDは、脂溶性ビタミンのひとつです。体内では、皮膚が紫外線(UVB)を受けることによって合成されるほか、食品からも摂取することができます。

体内での主な関与

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、ビタミンDはカルシウムおよびリンの吸収・代謝と深く関わっており、骨の健康維持において重要な役割を果たすとされています。それに加え、筋肉の機能維持や免疫系の調整に関連するという研究が国内外で進められています。

ビタミンDには「ビタミンD₂(エルゴカルシフェロール)」と「ビタミンD₃(コレカルシフェロール)」の2種類があります。D₃は動物性食品や皮膚での合成で得られるもので、体内での利用効率がD₂より高いとされています。


ビタミンD不足で現れやすい体の変化

ビタミンDが長期的に不足すると、体のさまざまな部位に変化が生じることがあります。ただし、以下に挙げる変化はビタミンD以外の要因でも起こりうるため、自己判断で原因を決めることなく、気になる症状がある場合は必ず医師・薬剤師にご相談ください。

骨・筋肉に関する変化

ビタミンDはカルシウムの腸管吸収を促進する役割があるとされており、不足するとカルシウムが十分に吸収されにくくなる可能性があります。国立健康・栄養研究所「健康食品」の安全性・有効性情報によると、ビタミンD欠乏は成人では骨軟化症、高齢者では骨粗鬆症との関連が報告されています。

また、筋力の低下やバランス機能への影響についても研究が行われています。転倒リスクの増加に関係しているとの報告もあり、特に高齢者では注意が必要とされています。

疲労感・倦怠感

慢性的な疲労感や倦怠感を訴える方にビタミンD不足が見られることがあるとの観察研究があります。ただし、疲労の原因は睡眠の質・栄養全体のバランス・精神的なストレスなど多岐にわたるため、ビタミンDとの因果関係は一概には言えません。

気分の変化

脳内の神経伝達物質の合成にビタミンDが関与しているという研究報告があります(国立健康・栄養研究所)。日照時間の短い冬季に気分の落ち込みを感じやすい方の中には、日光不足によるビタミンD不足が重なっているケースもあると考えられています。

免疫機能への影響

免疫細胞(マクロファージやT細胞)の働きにビタミンDが関与しているという研究が行われています。感染症への抵抗力との関連についても研究が続けられていますが、現時点では「ビタミンDが感染症を抑制する」と断定できるほどの結論には至っていません。


ビタミンD不足になりやすい原因

現代の生活環境では、ビタミンDが不足しやすい要因が重なっていることが少なくありません。

日光を浴びる機会の減少

ビタミンDの多くは、皮膚が紫外線(UVB)にさらされることで合成されます。デスクワーク中心の生活や、日焼け対策(日焼け止め・日傘・長袖の着用)の徹底、屋外活動の少なさなどにより、十分な日光を浴びる機会が減っている方が増えています。

なお、季節や居住地の緯度、肌の色素量によっても合成量は異なります。日本では、特に冬季や北日本では紫外線量が少なくなるため、日光のみからのビタミンD合成が難しい時期があります。

食事からの摂取量の不足

ビタミンDを豊富に含む食品は限られています。

食品ビタミンD含有量(目安)
干しシイタケ(乾燥)約17μg/10g
サーモン(生)約26μg/100g
サバ(生)約5μg/100g
卵黄(生)約3μg/30g

※参考:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版」

魚の摂取量が少ない方や、食事制限をしている方は、食事からの摂取量が少なくなりやすい傾向があります。

年齢・体質的な要因

加齢に伴い、皮膚でのビタミンD合成能力が低下するとされています。また、BMIが高い方では、ビタミンDが脂肪組織に蓄積しやすく、血中濃度が低くなりやすいという報告もあります。

消化吸収に影響する疾患

クローン病や乳糜瀉(セリアック病)など、消化管の吸収機能に影響する疾患がある場合、ビタミンDの吸収が妨げられることがあります。


ビタミンDを食事や日光から補う方法

日光浴の取り入れ方

1日15〜30分程度、手のひらや腕に日光を浴びることで一定量のビタミンDが合成されるとされています(季節・地域・個人差あり)。ただし、紫外線による皮膚への影響も考慮し、長時間の日光浴は避け、肌荒れや赤みが出た場合はすぐに日陰に移動してください。

食事の工夫

  • 魚類(サーモン・サバ・イワシ・ブリなど)を週に数回取り入れる
  • きのこ類(特に干しシイタケ)を積極的に活用する
  • 卵料理を日常的に取り入れる

サプリメントを活用する場合の注意点

食事や日光だけで必要量を補うことが難しいと医師・薬剤師から判断された場合、ビタミンDのサプリメントが選択肢のひとつになることがあります。

ただし、ビタミンDは脂溶性ビタミンであるため、過剰に摂取すると体内に蓄積されやすく、高カルシウム血症などのリスクがあると国立健康・栄養研究所が指摘しています。

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」における成人のビタミンDの耐容上限量は、1日あたり100μg(約4,000IU)とされています。市販のサプリメントの中には1粒でこれに近い量を含むものもありますので、用量の確認を必ず行ってください。

サプリメントを選ぶ際の確認ポイント:

  • 1粒あたりのビタミンD含有量(μgまたはIU表示)
  • GMP認定など第三者による品質保証の有無
  • 他の薬・サプリメントとの組み合わせ(薬剤師にご相談を)
  • 機能性表示食品の場合は届出表示の範囲内の記述かを確認

薬剤師からのワンポイントアドバイス

薬剤師として調剤窓口でよくいただくご相談のひとつが、「なんとなく体の調子が悪いけれど、何が原因かわからない」というものです。こうした場合、私がまず提案するのは、かかりつけ医に相談して血液検査を受けることです。

ビタミンDの体内状態は、血液中の「25(OH)D(25ヒドロキシビタミンD)」の濃度を測定することで確認できます。自己判断でサプリメントを開始するより、まず自分の現状の数値を把握することが、無駄な出費を避けながら適切なアプローチをとる近道です。

また、ビタミンDは脂溶性であるため、食事(脂質を含む食事)と一緒に摂取すると吸収されやすいことが知られています。空腹時よりも食後に服用する方が効率よく吸収される場合があります。


まとめ

  • ビタミンDは骨の健康維持をはじめ、筋肉・免疫機能との関わりが研究されている脂溶性ビタミンです
  • 不足すると骨の変化・疲労感・気分への影響などが生じることがあるとされています
  • 日光不足・魚の摂取減少・加齢などが主な不足原因です
  • 基本は日光浴と食事からの補給ですが、不足が疑われる場合はかかりつけ医に相談の上、必要であれば血液検査を受けることをお勧めします
  • サプリメントを利用する場合は用量と他の薬との相互作用に注意し、必ず薬剤師・医師に相談してください

参考情報源:


【ご注意】
本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の商品の効能効果を保証するものではありません。
健康上の悩みや疾患に関しては、必ず医師・薬剤師にご相談ください。
本記事は薬剤師が監修していますが、個別の症状に対する医学的診断や投薬判断を行うものではありません。

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